日々本 其の七十五「続 空白」

『空白』(井上雄彦/SWITCH LIBRARY)の中で、井上雄彦は電子書籍について「スクリーンの上で指を使ってページを操っていくなら紙と同じことなわけで、だったら紙でいいのにと」「表現したものはまったく同じで、容れ物だけ紙から移行しただけではどうなんだろうと」(p64)と語っている。

この時は iPad をほとんど使っていなかったようなのだが、それからしばらく経った後半に掲載されたインタビューでは、iPad で「Zen Brush」というアプリを使って『Smile』シリーズという絵を描いていることが紹介されている。筆絵というのか、墨絵というのか。

影響を受けやすい僕はさっそくこの「Zen Brush」をインストール。これまで iPad の無料アプリで、カラフルな「Doodle Buddy」だったり、黒板形式の「CHALKBOARD」というのは使っていたのだが、有料アプリはこれが初めて。それで書いてみたのが、これ。1回描いて、また描き足す(引く)ことも出来る。絵の出来映えは別にして、これは結構楽しめそうだ。

日々本 第75回 針谷和昌)

hariya  2012年5月29日|ブログ