ことしの本棚76『見えない壁を壊す!』

こんなに本屋に行っていない期間はなかったんじゃないか。そう思えるくらい、本屋に平積みあるいは面陳されている本の色や景色が違って見えた。実際、ほぼ3週間ぶりぐらい。

なぜそんなに空いたのか。よくわからないが知らない間にこうなって、結果から見て本屋に行こうという余裕がなかったんだと思う。従って本の変化から世の中の変化を感じ取る感覚もこの間まるで味わっていない。

無意識のうちにこれまで、たぶん僕は本を買うことである種のストレスを解消してきた。そうするとストレスがなかったのかと言えば、ストレスだらけの毎日だった。結構あぶない状態だったのかもしれない。一度本屋へ行ったら、前のペースに戻って、2日に1度は行くようになった。

本屋の景色が変わる。それはそれで、面白い体験だった。そして変わった景色の中で見つけたこの本を買った。



『見えない壁を壊す!』(米田功/光文社)

ことしの本棚 第76回 針谷和昌)

hariya  2011年9月30日|ブログ