サッカー 本の宇宙 vol.6『考えよ!』

先日「カフェにある本を購入できないか」という問い合わせがありました。今回「サッカー 本の宇宙」で本棚にディスプレイされている本は、すべてこのために新たに購入した本です。従って、すべて巷の本屋さんで直接購入できたりあるいはネット販売で取り寄せができる本なのですが、中でもこの本はいまサッカーコーナーに、あるいは新書コーナーに平積みされたり表紙が見えるようにおいてある本です。

『考えよ! ━なぜ日本人はリスクを冒さないのか?』 (イビチャ・オシム/角川oneテーマ21)

・日本のこれまでのサッカーへの膨大な投資からそろそろ何かを達成するべき時期
・独ワールドカップでのオーストラリアに対する敗北はリスペクトが足りずに敗北に対する心構えがなかったことが原因
・「敗北に対する覚悟」を常に持つこと、負けることの準備が必要
・もし日本がカメルーンに負けてもこの世の終わりではないという空気をつくることが大切
・ポジティブシンキングに客観性が加わると平常心が生まれる
・相手にとって一番強いポイントこそ最も傷つきやすいウィークポイント
・おそらく南アでは走力が勝敗を決めるのではないか
・謙遜はサッカーの世界では美学ではなくオープンにすべてを明かさねばならない
・アグレッシブなプレーを心掛け頭を使って走る、走らない者にプレーする資格はない
・走りながら素早く考えろ!サッカーとはそういうゲームだ
・大切なのはパスを送った後バイタルエリアに走りこむこと
・日本人にはサッカーを人生の一部と考えるほどの覚悟があるだろうか
・日本人は、最後の一蹴り、最後の意地と呼ばれるものを持っていない気がする
・サッカーが人生の一部にならなければいけない

たくさんある中から、以上いくつか印象的な言葉をピックアップしてみました。「ヨーロッパには『あなたの隣にはいつも日本人がいる』という冗談がある」なんて面白い話も出てきます。この本は今回のワールドカップに向けてのオシム前代表監督の考えが集約されている本なので、可能であれば6月11日の開幕までに読み終えておきたい本だと思います。

オシム関連本は、この本を含め「サッカー 本の宇宙」に5冊リストアップされています。『考えよ!』と同時期に発売された『オシム 勝つ日本』は今回のワールドカップに向けての話以外にも、オシムのこれまでの仕事や世界のサッカーについての話が出てきます。その他の3冊は、ジェフユナイテッド市原・千葉監督時代に出た『オシムの言葉』、日本代表監督時代の『イビチャ・オシムのサッカー世界を読み解く』『日本人よ!』です。

『オシム 勝つ日本』(田村修一/文藝春秋)
『オシムの言葉』(木村元彦/集英社インターナショナル)
『イビチャ・オシムのサッカー世界を読み解く』(西部謙司/双葉社)
『日本人よ!』(イビチャ・オシム/長束恭行 訳/新潮社)

『考えよ!』の「おわりに」で、オシムは2014年の日本についても書くことを催促されたけれど、それは今回のワールドカップが終わってからにしようと答えたと書いてあります。まだまだ読める“オシム・ワールド”、南ア後にも楽しみが待っています。

(文・社団法人 本の宇宙)2010.05.15

hariya  2010年6月20日|データベース, ブログ