『サッカー 日本代表新聞』（日刊スポーツ新聞社＋飛鳥新社編集部 編/飛鳥新社）

古くは昭和29年（1954年）の新聞記事(*1)から、平成17年（2005年）に翌年のワールドカップ組合せ抽選会翌日の1～3面(*2)まで、主だった紙面をそのまま再現。ある日この本を読んでいたカフェのお客さんが「この本、欲しい～」とうなっていた。

*1：見出しは「世界サッカー極東豫選開く 韓国第一戦に圧勝 日本チーム全く精彩なし」
*2：1面見出しは「1次突破できる ジーコの計算」

『朝日新聞で見るワールドカップ全紙面 2002年6月 朝日新聞縮刷版特別版』（朝日新聞社）

こちらは日韓ワールドカップの直前から決勝翌日までの朝日新聞紙面の再現。朝日新聞はこの大会の OFFICIAL NEWSPAPER でもあった。こういう特別版は、自国開催などまさに特別なケースでなければなかなか発行されないが、日韓大会ではサッカー専門週刊誌が“日刊誌”（日刊紙でなく日刊誌）の『デイリーサッカーダイジェスト』を発行した。同様のケースはオリンピックの時（確かアトランタ）のデイリーなスポーツイラストレイテッドぐらいしか思いあたらないが、どちらの場合も思わずコレクションしてしまう魅力があった。

『サッカー ワールドカップ新聞』（サッカー ワールドカップ新聞編纂委員会 編/アスペクト）

1930年の第1回ワールドカップ・ウルグアイ大会から1998年の第16回フランス大会までの大会内容を「サッカー ワールドカップ新聞」と題して新聞形式で綴った本。紙面に合わせた架空の広告や四コマ漫画もある。たまに本物の広告も入っているので、それを見分ける楽しみもある。

これらの“特別版”や“集約版”は、4年に一度のサッカーの祭典がよほど盛り上がらなければ出てこない。自国開催以外の大会でも、このようなスペシャル版が出るようになった時には、きっとサッカーがいつもわれわれの隣にある感じなんだと思う。

（文・社団法人 本の宇宙）2010.5.10